みなさんこんにちは♪ベーシストの岸徹至です。
2021年に入ってからは割と順調にミュージカルの仕事が行われてきましたが…4月25日に出された緊急事態宣言に伴って再び無職の日々が訪れてしまいました。
栄光の1月〜4月…順調だった日々は僅かに4ヶ月間でした。2020年に休んだ分を取り戻すかの如く、年明けからほぼ休みなく働く日々…そして仕事の合間を縫って動画の編集を2本、完成させました。
こんな動画達を作ってました。
そんなこんなで…2021年の1月〜4月は仕事の後に飲みに行かないこと、打ち上げがないこと…楽屋でお弁当を食べるときにもしゃべらないように心がける…そんな事を除けばほぼコロナ禍に入る前の様に音楽活動を送ることが出来ていた時期でした。
しかし2021年の4月25日。3度目となった緊急事態宣言。音楽の仕事は無くなるものが多数です。まるで
「質量保存の法則」
というのか…
「人の心臓の心拍数は寿命の長さにかかわらず関わらず大体同じ回数」
みたいな話か…まあホントか嘘か僕のような一介のミュージシャンが知るよしもありませんが…もし
「ベーシストの演奏量、質量保存の法則」
があるのならば…今年に関してはそろそろ休んでちょうど良いくらいかもしれません。4ヶ月間にかなり弾き倒してましたから…。
というわけでベースの神々の見えざる手の力なのか…?5月にポッカリと休みの日々が出来ました。
…休みがあれば暇になる…というわけではないのが畑を始めてしまった兼業ミュージシャンの悩ましいところ。音楽の仕事が暇になると畑の仕事が忙しくなる…というこれまた行動量保存の法則とでも言える法則で草取り、そして芽かきをしたり土寄せをしたりと言う作業が始まるのです。ちょっとした休みの方が家の片付けとかで忙しくなる…のと同じですね。
いやー、それにしても植物というのは育て方にそれぞれの個性があるというか…
「トマトは実を沢山収穫するためには最初の花をしっかり結実させないといけない」
のに対して…
「きゅうりは実を沢山収穫するためには最初のうちに咲いた花、そして子つるは全部取る」
なのです。もっと単純な水やりだって
「トマト→水はあげないほうが良い」
「ナス→水はあげた方が良い」
どうですか??こんなメジャーな野菜ですらこれくらい育ち方に違いがあるのです。この有様ですから…
「万願寺とうがらし」
なんて連れてきた日には(すでに植えている…)もうどう育てるのが良いかなんてはっきり言ってさっぱりわかりません。とりあえず毎日見回って異変があれば
「ネットで調べる」
異変がなくても…
「そういえば…最近何にもしないまま1週間くらい経ったけど…大丈夫なのかな?こんな調子でちゃんと実がなるのかな???」
と不安になれば…
「ネットで調べる」
それぐらいしか無数に育て方の違う植物たち…さらに元気な株もあれば弱い株もある…なんていう無数な個体差には太刀打ち出来ないのです。
というわけで暇さえあれば畑へ出掛けて色々と作業をする日々なのですが…
…実は借りている畑に行くと農業の先生が二人いらっしゃいます。一人は僕に畑を貸してくれている
「地主のHさん。」
…もう一方はHさんの親戚でアマチュア農家さんながらまめな性格、的確な研究を続けてプロ顔負け、その上ボランティアで近隣の森の整備をしていて植物にはめちゃくちゃ詳しい
「マメなTさん。」
この二人…二人とも農業に関して長年の経験と一家言お持ちのお二方。しゅっちゅう冗談を言い合い二人が畑で過ごす時間も長い。とても仲はいいのですが…二人とも農業のやり方が全く違う上に…お互いのやり方を少々認めてない…というか…
「自分の方が上手!!!」
と…どこかライバル視している節があるのです。
誤解がないように言っておきますが…それでも二人はホントに仲良しです。お互いに悪態をつきながらそれでも毎日の様に畑で話しをしたりお互いの畑の作業を手伝い合ったり…苗を一緒に買ったりしてます。なんだか中学生男子がじゃれあいながらもしょっちゅう喧嘩してる雰囲気というのか…そんな二人なのです。二人の違いを簡単に言うと
地主のHさん…豪快気質。
「雑草なんて生やしとけばいいんだ、豆類なんて雑草があれば添木がいらないくらいだ!」
「ジャガイモの芽かきなんか必要ない!芽かきをすると芋がデカくなりすぎて売れなくなる、返って小ぶりの方が料理もしやすくて売れるんだ!」
これはさすがに極端な発言を取り上げましたが…まぁざっくりと言えば手間をかけずに効率を上げたいタイプ。
一方、Tさん。
「枝豆をきっちり10日ずつずらして3畝に植える。(手間はかかるが時間差で収穫できて長い間楽しめる)」
「メチャクチャきっちり雑草を取る。とった雑草をきっちり袋に入れて一箇所に貯めて今後の肥料として再利用する」
「芽かきをきっちりとして大きく育てるジャガイモと少し脇目を残して小さめのジャガイモの二種類を作る」
…と言う手間を惜しまず収穫量と利便性の二つを緻密に狙うタイプ。
「この全くタイプの違う先生二人」
が畑にいるのです。タイプが違うので教え方も全く違うのです!!マスターヨーダとパルパティーンくらい違うのですよ。
僕の畑仕事の初挑戦だった2020年は右も左もわからず…フォースの暗黒面に落ちがちでした。草取りはしない、ジャガイモの芽かきもせず…さつまいもの周りも雑草だらけでした。それは豪快なHさんのアドバイスによるものではあったとはいえ…ベテランのHさんの言う
「手抜き」
と畑仕事が初心者の僕の
「手抜き」
が同じレベルなわけはないんですよね。。。なんだかんだ言ってもHさんの畑は雑草があるとはいえ…何かが違うのでしょう。結果、同じ作物でも僕の畑の何倍も収穫があるのです。
まあ…逆にこれだけ方向性の違うヨーダとパルパティーンに挟まれ続けて一年間農業を続けると…素人ながら否応なしに
「自分の道」
と言うのがはっきりしていきますね。結果、今年は去年からやり方を変えて比較的Tさんよりの
「手間をかけて収穫量を上げる」
路線で望むことにしました。そんな数日前…トマトの苗木を畑に植えました。
植え終わった直後に…豪放系農業の急先鋒、地主のHさんが現れました。いつもの様に
「何植えたの??」
みたいな話をしているところに…今度はこまめに雑草を抜き、芽かきも完璧、時間差で計画的に作物を育てることの出来るマメな農業の最右翼、マスターヨーダ、Tさんが現れたのです!!
僕が植えたばかりのトマトの苗を前にして…シスの暗黒卿とジェダイマスターヨーダが対峙したのです。一体…このトマトの苗に対してどんな意見の相違があるのか???僕は一体、どちらの意見を聞けば良いのか????
と…心配していたのも束の間…二人はこう言いました。
「最初の花が咲いたらトマトトーンを使え」
???
ちょっとダジャレ???なの?よくわからずに聞き返してしまいました。
「…え、すいません、トマト…なんですって???」
「トマトトーンだよ!!」
…二人の先生から同時に言われました。
「ルークよ、トマトトーンを使え」と…
知ってますか???トマトトーン。僕は初耳でした。ダジャレとかじゃないんですよ、ホントにあるんです。こちらです!
最初の方にちらっと書きましたが…トマトは実を結実させるために膨大なエネルギーを蓄えているんだそうです。そしてそのエネルギーが最初の実でうまく使われれば良いんですが…その実がなんらかの理由で上手く成熟しなかったとしましょう。そうするとその残ったエネルギーで幹や葉っぱがどんどん大きくなってしまうんだそうです。植物としてはそれはなんの問題もないのですが…
「トマトの実」
だけを食べたい人間にはただただ幹や葉っぱの様に食べられないところだけが大きくなってしまって肝心の
「トマトの実」
が大きく成らないんだそうです。そんなトマトの木は失敗の部類に入ってしまうと。なので最初の
「第一花」
をいかに実として育てるか…が大事なのだそうですが…。
ヨーダとパルパティーンが言うには今の世の中、ただ放っておいてもトマトの実は付きづらいんだそうです。つまり
「漂流教室」
の世界なんだそうです。いや、これがわかりづらいなら
「オデッセイ〜火星の人〜」
の世界観だと…。
いや、二人はそんな事言ってないですね、僕が勝手に例えただけですが…つまりは
「最近は蜂が減ってるからトマトが受粉しづらい」
と言う話でした。上にあげた「漂流教室」と「オデッセイ〜火星の人〜」は色々あったり火星だったりで蜂や蝶がいない世界なので人口受粉をさせないと植物が実をつけない…と言うことが描かれた(一瞬ですが)作品です。つまり…
「今やトマトの第一花は放っておけば実がなる時代では無くなった」
と言うことらしいのです。そこで登場するのがこの…
「トマトトーン」
なのです!!これを希釈して花にかけると植物ホルモンの作用を利用して第一花の結実の確率が格段に上がるんだそうです。とにかくこれをネットで購入して散布してみました。結果はどうなるのか…???結果は数日後にわかるでしょう。
ただ…ことあるごとに意見が違うパルパティーンとヨーダ…地主のHさんとマメなTさんが口を揃えて
「トマトにはトマトトーン!!」
…と…ダジャレのような商品名を教えてくれたからにはそれなりの効果がきっとあるんだろうなあ…と先輩方の意見を参考に明日も畑仕事に精を出すことにいたします♪
あ…最後に僕のスターウォーズの知識はエピソード1〜6だけで止まっています。スターウォーズファンの皆様に謹んでお詫びを申し上げます。。。
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